書評:猫物語:白

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昨日に引き続き「猫物語:白」の書評を行っていきます!

「猫物語:黒」の書評を書いた後すぐに「猫物語:白」を読み始めてすぐに読み終わってしまったので、まとめて書評を掲載することにしました。

本書からアニメセカンドシーズンなんですよね?それではさっそく感想を書いていきます!

■本編のテーマ その1

なんで!なんでここまできれいに話がまとまったのにもう1回羽川さんの話をやるの?

と前作の感想で書きました。

これ舞台が整ったら戦場ヶ原産の話を書けばいいのにって思ったんですね。

いやあ、ちゃんと答えてくれていました。

羽川の語りで、戦場ヶがたっぷり出てくる。

そうねえ、確かに羽川と戦場ヶ原の関係性は気になるところです

キャラクターの人気を上げたければ、いろんなキャラクターと話をさせることですよ。

いくらそのキャラクターそのものを書いても、魅力はなかなか上がりません。

誰かと絡ませることでキャラが浮き上がってきます。

読者と相通じるところがあれば、共感してもらえるし結果人気が出ます。

キャラクター同士を絡ませないとそれが起きないんですよ

たくさん登場させていろいろな人と絡ませる。

それで勝手に好きになってもらえるものだったりします

■次作への布石

実は次作の「傾物語」の序盤をちょっと読んじゃったんですよ

順番待ちがえて。

最初の40Pくらいで気が付いたのですが。

珍しく露骨に次作の内容を書いていますね。

アニメ化することが決まっているので、各話の親和性なんかも考えてのことかもしれませんね。

章が飛んでいることに羽川が気が付くみたいなメタな記載もあります。

暦が語り部だとこういった遊びが効果的でないので、ちょっと冒険した作品なのかもです。

■家族との関係性

ここまでの物語シリーズは家族の関係をしっかり書いていますね。

どのキャラクターも家族構成や、現状の関係性が記載されている。

西尾先生自体が、そういったところをテーマに持っている方なのかもですね。

本作は特に「うまくいっていない家族との関係性」の話が書かれています。

結構重い内容なのですが、誰かがいいとか悪いとかいう話ではないですよね。

関係性というのは正しい、間違っている、ではなくそれぞれで築き上げていくものだと思います。

悲惨な境遇で幸せそうだったり、逆もあったり。

正解ではなく、うまくいかせるための方法、努力、みたいなところを書きたかったように思います。

■本編のテーマ その2

羽川さんを人間にする、というテーマがあったように思います。

ここまでの物語の話だと完璧超人過ぎたのかな。

ある意味使いやすいのですが、1キャラクターとして掘り下げる上では使いにくいのかも。

弱点があるキャラクターのほうが人気が出ますからね。

暦との関係性や何を考えているかということがよくわかったので、キャラクターの魅力が大幅にアップしたように思います。

人間にするために話の中で怪異にしてるというのが面白いですね(笑)

あとここまでシリーズが好きでついてきている読者さんは暦に自己投影していると思うんですよね。

その暦が好き好き言われて、結果振ってしまうのはすごく自尊心が満たされるのですよ。

そういった効果もあるかと。

ハーレム物でマルチエンディングをやると、そういった効果が薄れちゃうと思います。

なので少ないと思うのですよ。

■お話の最後に

次回作が楽しみになるような展開で終わっていますね。

一体暦は何をしていたのか。

ちょっとヒーローっぽく終わっていたので、盛大にずっこけさせてくれるような気もしますが。

次の『傾物語』も早めに読んで書評したいと思います!

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