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ゲーム開発から考えるアニメ業界を「ホワイト」にするには?

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『アニメーターの仕事がわかる本』を読みました。

うーん、正直な感想としてはこの筆者位の経歴の人がこんな考え方なんだとしたら、そりゃうまくいかないよねって思います。

この筆者くらいの方の経歴であれば実作業以外にもお金を引っ張ってくる、お金を作るという作業ができないといけないのではないでしょうか?

実際はやっていらっしゃるかもしれません。でもそうであるのであれば、そのあたりの話も盛り込んでいないと先行きが暗いです、と言っているだけになってしまう気がします。

現状の内容だと「やりたいことをやりたいようにやっていたらうまくいっていません」、という風にしか読めません。

ゲームも似たような感じなところもありますが、業界としてやりたくないことでもやってきたので現状お金が集められているのかと思います。

デジタル化が嫌だ、って言っている層を排除できないからうまくいかないのでは?

アセンブラしかできない先輩は追い出しましたよ?

私はもともとプログラマーですが、出版社やテレビ局に行って仕事をもらってきていますよ?

お金勘定だっていやだけどやらないとみんなに給料が出せないので、やっていたのです。

アーケードの部門で売り上げが出ないときに、ゲームセンター用のレバーを売って売り上げを上げた部署の話を聞いています。

まあ、文句ばっかりを言っていてもしょうがないので、下記のような感じにすればホワイトになるかと思います。

■自社パブリッシングにする

版元になるというわけですね。結局テレビ局からお仕事をもらっている状態だからうまくいかない。

映画だとうまくいっているところはうまくいっているでしょ?

責任を負わないから実入りが少なくなる。自社パブリッシングならリリース時期も調整できますから。

・プロデューサーが費用管理して売り上げ責任を負う
・他業種との協力関係を作る
・必要であれば資金の調達を行う
・日本以外での収益チャンネルを持つ

上記のようなことができるプロデューサーが、アニメ会社の方にいればいいのではないでしょうか。

そういう人たちはクリエイティブがわからない、敵だ!って言っているといつまでたっても成長がないです。

■正社員化を行う

雇う人は正社員。その代り能力に問題がある人は雇わないということを徹底する。

アニメ業界の一番の問題はここかもしれませんね。

ゲーム業界の場合は能力がなければ採用されません。

採用されるのであればほぼ正社員です。

派遣の方に協力してもらうこともありますが、基本コアは内部ですよね。

正社員化人たちというのは入れ物のようなもので、その人たちがいないとブラックにしないための仕組みをいれる場所がありません。

ゲーム制作もまだまだだと思いますが、それでもブラックにしないための仕組みはガンガン増えています。

ゲーム業界の未来をそこまで悲観している人が少ないのは、それがあるからだと思います。

■プロジェクトマネジメントを行う

アニメ制作もプロジェクトマネジメントなんですよね。

役割的には演出とか進行の人がやっているんですかね?

ゲームもちゃんとしたところはプロジェクトマネジメントの勉強をした人が、そのやり方に沿って作業を進めています。

WBS作って、Slack使って、という感じで効率化していけばかなりましになると思うんですがね。

後自動化できるところはツールを使って自動化するとか。

そのあたりって実際のところ採用されてるのでしょうか?

採用されているのだとしたら知識の共有化が必要でしょうね。

探し方が悪いだけかもしれませんが、ネットでその手の情報が全く出てきません。

ゲーム制作の効率化もあんまり情報がないように見えると思います。

実際はITのプロジェクトマネージメントを参考にしたり、Unityのような汎用ツールの情報を共有したりすることでかなりの効率化が図れています。

そう考えると、アニメの現場は作業効率を推進するような理系の人がいないのが問題かもしれませんね。

多分提案していた人はたくさんいたと思うんですよ。

それをちゃんと評価できていないのではないでしょうか?

「絵がうまい人がえらい」というのであればそれ以外はうまくいかないでしょう。

「お金を稼ぐ人もえらい」、「絵は下手でも効率よく作れる指示を出す人は偉い」って考えないと。

■でもでもでも

以上のようなことができればある程度ホワイト化はすると思います。

でもどうなんでしょうね。アニメーターになることができる人は減るとは思います。

アニメの出来は全般的に悪くなるかもですね。

コンテンツで商売するということは、世界で商売することだと思うんですよ。

それができないと利益が集まらず、人が雇えず、衰退していく、というループにはまります。

世界で商売する、という段階になるのであれば能力の高い人をフリーで雇う方向に進むと思います。

制作に参加できるハードルは格段に上がるでしょうね。

そういう未来はすぐそこまで来ていると思います。ホワイト化はそういった時代の流れへの逆行かもしれません。

うまく見せる、きれいに見せるという部分は美的センスによるところが多いと思うので、そこがすぐに自動化されるとは思いません。

ただ動画の部分は自動化されるんじゃないですかね。

そう考えると、この本で取り上げられた通りうまい人だけが残る世界になるのでは、と思います。

でも、もう少しお金勘定もできるようにならないと、ただいいように使われてしまうだけな気がします。

愛は大事ですが愛だけじゃダメです

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