制作

CEDEC2019レポート:ゲームの開発/運営に必要なQAとは ~ QAの本質・課題・未来について語る ~ ちょっとだけ、PC版特有のQA対応~『MONSTER HUNTER: WORLD』の場合~

更新日:

https://cedec.cesa.or.jp/2019/session/detail/s5c8b094403b6b

日々の業務から少しずつ始める!TA育成について話すラウンドテーブル
https://cedec.cesa.or.jp/2019/session/detail/s5c9e6b8752bba

の方が見たかったのですが、入場制限がありは入れませんでした。
人気のセッションは早めに並ばないといけないかもですね。終わってすぐ移動してもすでに長蛇の列ができているようなセッションもありました。

講義の進め方としては上手でしたね。

独自のハッシュタグ(CEDEC2019_GameQa)の用意、質問するためのアプリを用意。他のセッションもこうなるとより進行がうまくいくかと思います。

六本木勉強会というものがベースになっているとのことで、運営経験がセッションの質につながっていると思います。

まさにこの会にということではないですが、同じ役割をしているのであれば何らかのこういった集まりに参加した方がいいかと思います。

講義内容に関しては下記のレポートを見てもらった方がいいですかね。

ソーシャルゲームインフォレポート
https://gamebiz.jp/?p=247895

わたしのほうのレポートは感想のみ記載していこうかと思います。

・講義内容について
Klabのテスト環境がすごかった。ロボットアームでプレイできるようしているのを紹介したいました。
ボットを動かすのでもいいのですが、処理的にはタッチ、離す、という部分で問題が起きることもあるのでこの形でも対応しておきたい。

これにかぎらず担当者さんの経歴とかも含めてKlabはちゃんとチェックにお金をかけるという姿勢を見せていたと思います。
こういったアピールが、優秀なQAの方がKlabに集まる要因になるのではないでしょうか。

・QA人材確保の現状
組み込み系のテストだともっと人件費が高いという話が出ていました。

そりゃそうだろうと思います。組み込みのテストはコーディングできる人がやっているので費用が掛かるんですよ。

組み込み系のテストは仕様書と突き合わせて、違っているところがないかのエビデンスも作りますし、単体テストや静的解析なんかもやりますしね。ゲームも単体テストとか仕様書と突き合わせてやれば精度は上がるんでしょうが、売り上げ規模が一ケタ違いますからね。同じようにはできないと思います。

そういった知識なしに、ただ安いという情報だけ流すと不幸になる人がいるのではないでしょうか。

・QA人材の望むスキルについて
望む人材のスキルを出していましたが、そんなスキルもっていたら普通にディレクターをやっていますよ。
出ていたスキルを持っているような人材は、現場のディレクターですらいない状態が現実です。

JSTQB(認定ソフトウェアテスト技術者資格制度)を持っていてほしいという話が出ていたのですが、これはいい意見ですね。

JSTQB認定ソフトウェアテスト技術者資格制度
http://jstqb.jp/

こういった話が出てくることはいい傾向だと思います。ゲーム開発者もQA担当者も、もっとソフトウェアを作るための基本的知識を持たないといけないという流れになってきていると思います。

今時、新卒の子たちでも基本情報技術者試験の資格を持っていることは珍しくありません。
それを指導する人たちにそういった基礎知識が全くないということは、がっかりさせる要因になりうると思います。

基本情報技術者試験
https://www.jitec.ipa.go.jp/

今回のCEDECで感じた一番のことは、そういったところが重要視されるようになってきたなというところですね。

組み込みなどは結局オフショアになってしまったので、それはそれで反省材料。という話が出ていたのですがそれが現実でしょうね。QAメンバーの地位を向上するというよりは、安く簡易にできるように進めていく方に舵は切られてしまうかと思います。

ベテランのQAの方のほうがいいところも多いのですが、開発自体はそういう人がいなくても大丈夫なように進めていますし、実際昔に比べるとかなり改善されていますしね。

QAというと下記のセッションにも参加しました。

■PC版特有のQA対応~『MONSTER HUNTER: WORLD』の場合~

https://cedec.cesa.or.jp/2019/session/detail/s5c9e25073128b

まずはよくもここまで展開してくれたな、というところが率直な感想です。
大規模タイトルのセッションは意外にタイトルの宣伝になってしまうことが多く、実用的でないことがあるのですがこれは即実践できる情報ばかりでした。
PCのQAのセッションなのにすごい人が来ていましたね。さすがモンハンといったところでしょうか。

実際に来た人は勉強になったと思いますが、詳しくは資料が出てきてからそれを確認したほうがいいと思います。

知識として有効だったのはモンハンの講義のほうでしたね。

わたしは開発者なので、というところもあるのだと思いますが、クオリティコントロールはQAの方に頑張ってもらうより開発者が工夫する方が本質的だと思ってしまいます。

-制作
-

Copyright© ゲームプロマネのブログ , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.