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【嵐の前の静けさ ゲーム業界お仕事マンガ】『チェイサーゲーム』第34話 ラストリコード(1)感想!

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さあ、お待ちかねのタツヤ編の続きですが何やら不穏なお知らせが。

うひょー、炎上プロジェクト編ですか!

これはある意味ゲーム開発の漫画におけるハルマゲドンです。

ジョジョでいうところのディオとの戦いです!

まあいろんな炎上がありますがどんな炎上なんですかね?

自分が体験すると非常につらいのですが、他人の炎上案件はワクワクしてしまいます!

■池脇さん

お、池脇さん学生時代は企画志望でしたか。

黒田君みたいな人が同期だと大変ですよねー。

私も相当生意気だったので、同期とか大変だったんだろうなと思います…。

相手(黒田君)のことを能力があるって素直に認められるのはいいですね。

そういう人はちゃんと伸びます。

それが認められないとなかなか成長につながらないんですよね。

自分の容姿に自信があるのもいいことです。

実際の見た目はどうであれ、男女問わずおしゃれに気を遣うのはエンタメに良い影響を与えます。

そういうのの積み重ねが見栄えの良さを作るのに生きてきますので。

自分に自信がないとおしゃれしにくいですからね。

有名クリエーターの人っておしゃれな人が多いように思いませんか?

■魚川さんとタツヤ

なんか池脇さんに比べられていますね。

三年でシニアになった人と十年かかった人…か。

うーん、どっちもよい点と悪い点があるんですよね。

どうしてもシニアになると自分の作業に集中する時間が減ります。

満を持して指導側に回ったほうが、その人の技術力はついているようにも思います。

出来ない人の気持ちがわかるのも大事ですしねー。

そのあたりは「チェイサーゲーム」ここまでの話でしっかりと表現されていて、すごいなと思います。

■藤井さん

産休ですか!

おめでたいですね。

私もチームに産休の人が出たことがありましたが、産休に入る前から自分の都合を最優先にしてくださいと言っていました。

2、3人で作っているのならともかく10人以上でゲーム制作していて、誰かが休んだから破綻しましたっていうのはもともと破綻しているんですよ。

大体デザイナーの仕事とかプログラマーの仕事とか、ゲームの開発にはありません。

チームの仕事があるだけで、都度ある程度得意な人に割り振っているだけです。

全員が一つの「ゲーム」を作るのが役割です。

開発が始まれば「ゲーム開発者」という職種があるだけです。

最近はそのあたりを勘違いしている人がいるので残念ですが。

自分の大事な時に休めないとそれを見た人がその会社で続けられないかもと思っちゃいますからね。

そう考えるとタツヤ君の言動は正しいのです!

■引継ぎ

藤井さんのように産休される方に限らず引継ぎは結構あります。

退社する、病気、新しいプロジェクトの立ち上げ。

要因は様々です。

それがうまくできません、というプロジェクトは進め方が適当なんですよ。

担当が明日自動車にはねられて離脱することだってありうるわけじゃないですか。

ある程度そういったリスクを考慮しつつ行うのが「仕事」です!

■3つのプロジェクト

作品の中ではピークをずらず開発スケジュールで進めているようですね。

理想的ですねえ。

みんなこう進めたいのですが、実際はどこかのプロジェクトが遅れたり、どうしてもやらないといけない差し込みの仕事がきたりするので予定通りにいかないことが多いです。

自分は他のプロジェクトの動向が気になるタイプなので、助けが必要そうなときには状況がわかっているタイプです。

黒田君はあんまり気にならないタイプのようですね。

他のプロジェクトの動向が気になるタイプはうっとおしがられることが多いので、少しうらやましいです(笑)。

■ボスバトルを作る

引継ぎの内容としては、ボスバトルを作るということみたいですね。

まあ実際のところだとボスバトルって区切りがいいことが多いので、引継ぎとしてはやりやすかったりします。

ゲームの中で常時使うところや、システムの根幹にかかわるところのほうが大変です。

具体例でいうとアバターの設計とかですね。

上田さんが憤っていますが、ボスバトルを引き継ぐのにアート班が呼ばれるのは珍しいかもですね。

二人で作成というところは割と大きめのタイトルでもそんなこともあります。

できるプログラマーの人だとほぼ一人でサクッと作っちゃいますね。

■もう7カ月作っている

はは、こりゃ確かに炎上していますね。

7カ月も同じもの作っているとどうなるかわかりますか?

何が面白くて何が面白くないか、もうまるで分らなくなります。

3カ月かけて作ったけど面白くなくて作り直し、さらにそこからもう3カ月かけちゃいました!

は意外に良くあるんですよ。結果すごく面白くなることが多い。

一旦作ってみると悪いところがよくわかるんですよ。

作り直せるといいのですが、うまくいっていないものを改良しているだけだとなかなかよくならない。

思い切って作り直すと今まで作っていたものの面白さだけうまく抽出できたりします。

でも言い出せないですよねー、作り直させてくださいって。

7カ月もたって進捗が見えないとすごいプレッシャーがかかりますから。

私だったら既存のものを改良しているふりして作り直しちゃいますが。

そういう図太さがないとつらいでしょうね。

■なぜ炎上するのか?

うん?

そりゃゲームを作る才能がないからだと思いますよ。

もう少し細かく言うと、面白く作る才能がない。

ゲームは面白ければOKが出ますから。すごい技術がなくても面白ければどうにかなるんです。

面白く作るのなんて簡単ですけどね。

世の中にあるゲームの要素をそれがなぜ面白いのかちゃんと考えて、それを自分が形にするのであればどうすればいいのかを常に考えておく。

それがゲームを作ることなんですが、できていない人が多いです。

プログラムができます、デザインができます。

そりゃよいですが「面白いものを作れる」より価値のある能力ではありません。

そのあたりがわからないから炎上するんですよ。

うんこをどれだけきれいにしてもきれいなうんこです!

うんこはうんこなので何度きれいにしてもやり直しなんですよ。

それが炎上状態です。

まああとはスケジュールが破綻しているときにも炎上しますね。

これも本質は同じ。どうすれば面白くできるのか、がわかっていれば何をどう作ればいいのかがわかるので予定が立つんです。

予定が立てば時間はかかるけどいつまでに終わるということがわかるので、炎上からはちょっと離れます。

どうすれば面白くなるのかがわからないと、予定通り進んでいるのに完成しないことになり、炎上状態になります。

料理で材料10個使用しても美味しく作れない人は作れません。

3個でも作れる人はいます。

10個も使用しているのにおいしくならない、さらに何個追加したらいいかがわからないのが炎上状態です。

10個の野菜を捨てて3個で作り直したほうが良い場合が多いのですが、もったいないって思っちゃうんですよね。

そう考えるともったいないという考え方が炎上の原因かもしれません。

■タツヤさんとやる最後の仕事

いやあ思わせぶりですね。

タツヤがやめるのか竹脇さんがやめるのか。

炎上プロジェクトは人間関係を大きく壊します。

私も仲が良かったのに口も利かなくなった人が何人もいます。

そうならないようにするためには、開発の序盤からしっかりと細かいことを詰めておかないといけないのですよ。

でもそれってフルマラソンを全部全力疾走で走るのと同じようなことを要求している感じなのです。

開発序盤から最終的な完成形をイメージして細かいところまで詰める。

多くのヒット作を出している開発者は精神力がすごいって言われるのは、それができるからなのですよ。

ただすでに炎上している案件への対応方法は人それぞれ。

タツヤがどのように対処するのかは非常に気になりますね!

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