アニメになった漫画ではなく、アニメ制作を題材にしたマンガ特集です!
アニメの現場はゲームの現場に似ているのではないですかね。
仕事柄元アニメ制作者の人と一緒に仕事したりしますが、皆さんも似ているといっていました。
題材にしたマンガも面白いものが多いのでガシガシ紹介していきます!
■アニメがお仕事
元アニメーターの石田 敦子先生の作品。
『勇者特急マイトガイン』のキャラデザの方ですね。好きだったなあ。
そのころ丁度玩具店でアルバイトしていたのでおもちゃを売った思い出があります。
この話はクリエイティブな仕事をしている人には心にくるエピソードが盛りだくさんです。
お話はイチ乃とニ太という双子のアニメーターのお話。
時代的には結構昔な感じですね。昭和50年代くらいじゃないでしょうか。
原画家になるのが高いハードルだった頃。格好いいデザイン、動きが作れる人が神様だった頃のお話。
ゲームに相通じるところがあります。ニ太君が仕事で飛んじゃうシーンがあるんですが、あれは身につまされました。
少しのほころびからあっという間に取り返しのつかないことになる。クリエイティブあるあるです。
あとイチ乃ちゃんの動検が間に合わなさそうなところでのアドバイス!
私はこのシーンをゲーム現場の若い子に読ましていたりします。
この話結構ノンフィクションっぽいんですよね。
元アニメーターの人に感想を聞いたら「こんなモデルになった人がはっきりわかる話書いて大丈夫か」といっていました。
作中のあの人はいの〇たむつみさんのようだし、このアニメはプラレ〇三四郎じゃないかなあ…
そんなことを考えながら読むとさらに楽しいですよ!
■西荻窪ランスルー
こちらは全4巻で完結しております。
なんでもない女の子のアニメーターが、何でもないまま終わっております(苦笑)。
なんでしょうかね、やりたいことがうまくできなかったのかな。
高校卒業した女の子がアニメーターになって、原画を目指して。そこから先って話になりにくいのかなあ。
確かに作監なんてわかりにくい技術的な話になっちゃうし、監督になってヒットさせるさせないなんて自分の力量以外の要素が多いしね。
周りの人の話をやり始めたなと思ったら、しばらくして終わっちゃいました。
なんというか、縦軸的な、なんかボスとかライバルがいて倒すとか、天才アニメーターとかの話じゃないと持たないかもですね。
主人公の咲はかわいくていいんですけどね。
こんなに若くてかわいくておしゃれな子が制作の現場にいたらモテてしょうがないと思います。
ちゃんとリアルな内容で、話の起伏が少ない方がお好みの方にはお勧めです。
■アニメタ!
以前漫画ソムリエのところでも紹介しましたね。
実は話の展開が『西荻窪ランスルー』に似ているんですよね。少し心配。
同じように高卒の女の子が主人公です。
ただこちらはライバルの女の子もいますし、面倒を見てくれる監督と、あこがれの監督が別にいます!
主人公には動きを表現できる才能があるようですし、良くなる材料はそろっていますね。
ただ展開が少し遅い。実際にアニメの現場を経験した人は順調に活躍する人なんか描きたくないでしょうね。
「そんな甘い世界じゃないぞ!」って。
でもあまりにもリアルだと面白みに欠けます。所々でいいのでちゃんと主人公を活躍させてあげてください。
『スラムダンク』なんてうまかったと思います。すべてがうまくいくのはおかしいですが、部分的に活躍させることはできるはず!
現在5巻まで出ていて、6巻以降はお話が大きく動きそうなので楽しみです!
■アニウッド大通り: アニメ監督一家物語
こちら2020年3月8日現在、Kindle Unlimitedで読むことができます。
80年代のアニメーター監督のお話ですね。
すでに結婚して子供もいる。子供の方も漫画を描いていたり、かわいい同人誌を作る女の子の友達がいたりと楽しめる要素が多いです!
主人公のお父ちゃんは、才能はありそうだけど世渡り下手。
普段はいい加減だけど、作ることには真摯でメリハリがあっていいですね。
特に最新の11巻の話に出てくるアニメの設定が面白い!
これ本当に作ってくれないかしら。アニメ作る人って本当に面白い設定作るのうまいですよね。
話しとビジュアル、両面で訴求できるのは本当にうらやましいです。
あと各巻の最後に作者の方が宮崎駿さんの塾に通っていた時の話が載っています。
これも興味深い話ばっかりですねえ。
『映像研には手を出すな』とか好きな人はこちらも読んでみるといいと思います!
■最後に
今回は4冊アニメ制作のマンガを紹介しました。
あと漫画家のマンガの紹介もしたいなあ。つくづくクリエイティブな話が好きなんだなあと思います。