先週予告した通り、vol.1に続きこちらも感想を書いていきたいと思います!
「ぼくらのチェイサーゲーム」の感想
http://game-pm.com/478
まず最初に通常の業務と並行してこういった書籍を定期的にアップするのは本当にすごいです!
会社としてチェイサーゲームを盛り上げていきたいという意思が感じられますね。
出版社が売れている漫画のパブリシティに力を入れることはありますが、会社として作成した漫画を会社として盛り上げていくというのは過去に例があるのでしょうか?
取り組みも含めて注目ですね!
■松島 幸太朗先生編
【モデルのいるキャラクターの制作秘話2】#漫画#ゲーム業界お仕事漫画#チェイサーゲーム#ぼくらのチェイサーゲーム#スピンオフ漫画#絵描き合宿#ゲーム業界#ノンフィクション#実話#制作秘話 3/3 pic.twitter.com/KeMXcJE0tV
— 松山洋@チェイサーゲーム (@PIROSHI_CC2) March 19, 2020
最初は本編を書かれている松下先生。
今回は穴井さんと西さんにフォーカスを当てていますね。
いやあ、穴井さんは実際にこんな感じなんですか。
「好きにやってもらっていいですよ」
っていえないですよねー。作品として残るのですから自分を良く見せたいです!私だったら!
西さんは本編インターン生、三多さんのモデルなんですね。
コミュ力が高い人ってすごいですよね。
私も割と高い方だとは思うのですが、人当たりの柔らかさがまるでなく若い人たちには不評です(苦)。
うらやましいですね。
あと松島先生のネームが見れます!
漫画家さんのネームってみる機会ないじゃないですか。
絶対構成の勉強になると思うんですよ。
私もゲームのおまけで漫画作ってと言われて話を考えたことが何回かあります。(絵は別の人に頼みましたが)
ディレクターをやっていると何気にそういった機会は来ますから、そういう立場の人はネームを見ておくといいと思います!
■ミヨシさん編
vol.1では入社の経緯を描かれていたデザイナーのミヨシさん。
今回は新人デザイナーのころのお話ですね。
PD(パッケージデザインをする人)で仲良くしている人がいるのですが、その人と考え方は同じ感じですね。
私のその知り合いは、デザイナーというのは生き方がデザイナーでないといけない、週に1回は美術館に行くということを徹底していました。
それこそペットボトルのラベルをはがしちゃうんですよ。
見た目が悪いものを目にしているとデザインの質が落ちるからと。
作るということを突き詰めていくと、ミヨシさんの師匠や私の知り合いのような考え方になっていくんですよね。
だからこそ大事なデザインを任せられたりするわけです。
スタンドアンドファイトはプログラマーもプランナーも同じですよね。
リングにたくさん立った人が結局頼りになるんですよ。
できる人はやる人であることが多いです!
■ヒガシさん編
今回の中では一番ちゃんとマンガしてますね。
量もしっかりあります。
実際にこういった本を作るときにはヒガシさんのような人がいてページを稼いでくれるのは助かるのです。
後タツヤさんの情報が出ているのもチェイサーゲームファンとしては見逃せませんね。
モデルになっている社員の方がいるのは知っているのですが、実際はどういう方なんでしょうね?
私も業界の末席にいるものなので、会うことがあるかもしれませんねー。
■あんけいとさん編
あんけいとさんはシュールなネタですね。
ラフ&メモと本編が全然あってないし…
引用『何かを「する」と決めたのなら同時に、しないことを明確に決めろ』という文言にフィーチャーしていますね、なんでアゴが伸びているのかと思いますが(笑)
そうですね、失敗というのは大体できないことをやろうとすることに原因を持つことが多いと思います。
何気に松山社長のラスボス発言は作品を見るうえで興味深いですね。
物語の縦軸がはっきりしていると、作品は面白く進ませやすくなることが多いです。
専門学生が松山社長というラスボスを倒す、というのが『チェイサーゲーム』のテーマになっているみたいですね。
■細川 誠一郎さん編
開発の障害あるあるは笑いました!
まあ本当にあるあるなんですよ。
「イメージノスリアワセブソク」の対処方法が「スリアワセクライチャントヤレヤ」っていうのが特に面白かったです。
そうなんですよね、ちゃんとやればいいのに。
最初にやるのって精神力がいるんですよ。意見が対立しないといいのですが、すると面倒なので。
開発序盤に詳細を確認している人は、若干面倒な人と取られがちです。
お互いの認識があっているといいなとそのまま放置すると、最後の最後でこれはっきりさせないといけないという局面で困るわけです。
ゲーム開発者は永遠の8月31日を過ごしているといえます。
■くにさん編:ナンバーナイン参加クリエイター
ナンバーナインの方なんですね。
ラフ&メモがとてもいいです。
仕事ができそうな人のメモですよね。
書きたいことや書かないといけないことがちゃんと設計されています。
美大受験前のデッサンをやっていた時の思い出話なんですかね。
個人的にはポートフォリオのデッサンはちゃんと見ます。
作品が良くてもデッサンが悪ければはずれの可能性があると思っていますし、逆にデッサンができていれば作品がいまいちでも伸びしろがあるように思います。
現場に上がったときに、最初3Dツールがうまく使えない美大出身の人なんかは後々伸びることが多いです。逆に最初はツールの使い方はうまくてもデッサンができてない人は伸び悩むことが多いような気がします。
でもデザイナーさんはこんなことを考えてデッサンをやっているんですね。参考になりましたー。
■みるふぃーさん編:ナンバーナイン参加クリエイター
この方もナンバーナイン関係の方ですね。
ラフ&メモがボツ原稿になっていて、こちらもかわいくていいです!
就職された時のお話を描かれていますが、絵柄も含めてわかりやすくしようという工夫が素晴らしいですね。
顔が大きくて表情がわかるとキャラの区別もつきますし、状況もわかりやすい。
絵だけではなく記号もたくさん使っているところもわかりやすくしていますね。
こういう人がパワーポイントを作ると途端に伝わりやすくなるんですよね。
そういった観点で見てみると、また別の楽しみ方ができるかと!
■松山社長編
ラスボス(!?)の松山社長編!
【チェイサーゲームZERO 立志編】#漫画#ゲーム業界お仕事漫画#チェイサーゲーム#ぼくらのチェイサーゲーム#スピンオフ漫画#絵描き合宿#ゲーム業界#ノンフィクション#実話#テイルコンチェルト 8/8 pic.twitter.com/gbywJhsiA9
— 松山洋@チェイサーゲーム (@PIROSHI_CC2) March 20, 2020
サイバーコネクト設立当初のお話みたいですね。
最初のお金がないところは、クリエイティブな現場だとよくある感じみたいですね。
映画を作っている人の話を聞いたことがあるのですが、彼らは売れるまでは無給であることも珍しくないそうです。
そういう状況でもどこからかお金を引っ張ってくる、誰かに食べさしてもらう魅力が必要だからということらしいですが。
序盤の
・勉強をしている
・ゲームデザイナーやプログラマーを働かせる
という部分は素晴らしいですね。
クリエーターはほっとくと遊んでしまうことが多いです。
普通にすすめると2年くらいかかるものを、1年で完成させてもらおうとすると反発が大きいです!
それでも後々周りを見渡してみると、同じような作業量を1年くらいでやっている人を見かけることが多いことに気が付きます。
成功したいと思うのなら、そっち側に入らないといけないんですよ。
2年かかるものを2年かけていちゃダメです!
この松山社長が書かれている話がどう着地していくのか、とても気になります!
■最後に
今回も面白かったですね。
リクエストをするならもう少し本編にかかわるところの話も読みたいなと思います。
なんでタツヤを主人公にしたのか、というところが一番興味がありますかねー。
本編も含めてさらなる展開を楽しみにしています!