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ゲーム開発者のやり直し

更新日:

こちらの記事が非常に素晴らしかったので紹介したいと思います。

シリコンバレーから失意の帰国をした十年選手のITエンジニア、生き残るため大学院で情報科学を学ぶ - Findy Engineer Lab - ファインディエンジニアラボ

はじめまして、白山文彦 (@fushiroyama)と申します。 インフラエンジニアとして5年、ソフトウェアエンジニアとして7年ほど働いて、現在は多国籍企業でクラウド関連の仕事に従事しています。 今年に入ってから、会社員としてフルタイムで勤務しながら、大学院の博士前期課程 (修士課程) で情報科学を学んでいます。 ...

近い将来起きるだろうとい働き方の変化がここには書いてあると思います。

■仕事のグローバル化について

・世界のみんなが平等に機会を与えられる世界であってほしい。

みんなが望んでいた未来かと思います。
ITの普及、教育制度の普及により徐々にこちらは実現されています。

それが起きるとどうなるか。

以前は日本で最下位の経済水準は世界的に見ればそれなりに高い位置につけていました。

平等になればなるほど日本の最下位は世界の最下位になります。

インフラ、社会保障などの蓄積がありますので徐々にになると思いますが、もうすでに兆候は出ています。

いやな話ですが、今までの日本の豊かさは貧しい国を貧しいままにしていたことで成り立っていたものなのです。

それが崩れればみな平等です。できる人、やる人は得て、そうでない人は失っていきます。日本の中で世界最下層の貧困を見る日は近いです。

そうなったときに必要なのが世界で戦える力です。言葉なら英語、中国語でしょう。

また考え方、特に主張の仕方が大事です。日本式のポジティブは大きなマイナスになると思います。

同意するしないはしっかり主張するべきです。そして同意しない結果になってもポジティブに実行するのが世界的なポジティブです。

同意できないことは黙っている。同意できないことを実行するのはモチベーションが持てないけど、言動だけポジティブにする。

そんなことをやっているから理解できないといわれ、生産性が上がらないのです。

■学術的な知識が必要

グローバル化について、取り上げたweb記事にある通りエンジニアであればコンピュータサイエンスの知識でしょう。

CEDECなどで海外の方の講演を聞くと、PMをしている人はちゃんとコンピュータサイエンスを学んでいます。

そもそも日本だとPMを置くことも理解されていないことが多いです。実際置かれていてもPMに本来の知識がないことが多いです。

ゲーム作ってきて人の管理ができるからPM。プロジェクト管理の基本的な知識を問うても何も答えられない。

ディレクターに関してはそういった知識が必要であると思ってもいないし、理解しようともしない。なので妥当な提案も受け入れない。

すべては知識不足に対して起こります。そして知識を得ない限り改善しません。日本の開発が世界の開発に一番遅れているところはこの部分だと思います。

ではゲーム開発以外はどうなのか?

私は一年ほどゲーム以外のSEをやっていました。

みな基本情報、応用情報の勉強をしています。プロジェクトの進め方もそれ専門のファシリテーターがいました。

デザインレビューがあり、ファクトからずれていることがあればしっかりと議論します。

いわゆる上流工程の会社の人は、プログラムそのものの知識は大したことがないことが多いです。

ただし物理学であったり、電気工学といった知識はしっかりとしているので設計が正しく行われます。

プログラムを組めないSEが話題になることがありますが、ちゃんと設計できるのであればさほど必要ではないのですよ。

このweb記事と同じようなことは、レベルが高いところであれば日本でもちゃんと起きているのです。

日本は大学をやり直させるのではなく、資格試験で補填しようとしている。

こちらのやり方のほうが金額的にやさしいのでデファクトスタンダードになりそうですが、日本の場合変に手書きにこだわるところがマイナス点だと思います。

■ゲーム以外の開発に行った理由

私がゲーム以外の開発に行ったのは、根本的な能力アップが必要だと思ったからです。

いわゆるゲームディレクター、プロジェクトマネージャーとして業界的にトップクラスの知識と経験がありました。

ただその知識だけでは世界相手に戦うことが難しいと思ったのです。もっと根本的にシステム開発というものが理解できていないと、海外と渡り合っていけない。

なのでちゃんとしたシステム開発を身に付けようと思って、SEに転身しました。

本当は3年ほどそちらの業界にいようと思っていました。ただ1年くらいたったところで、この知識をゲームに使用すれば一気に開発を効率化できるという思いが大きくなり、お誘いもあったことからゲーム業界に戻ってきました。

そして改めて思ったのが、知識があって実行できる能力があっても、やらせてもらえるかどうかは別物だということです。

基本的な知識に基づいた提案は、同じ知識を有している人にとっては当然のものとして受け入れられます。

それがない人にとっては、正しいか正しくないかわからないのです。

若干の絶望はありつつも、自分自身の能力をちゃんと構築していくことのほうが今の私には重要です。

おそらく今の日本のゲーム開発者はほぼ職を失います。

コンピューターサイエンスの知識を持ったプログラマー、芸術理論を持ったデザイナー、プロジェクトマネジメントを学んだディレクター、PM。そういった人達だけが残れる世界になります。

このブログを立ち上げたのは、自分自身その中に入るために必要だと思ったからです。

■これからも

昨年基本情報技術者試験に合格しました。専門学生、下手すると高校生でも取れるような資格です。

合格するために1年間必死で勉強しました。学生服の人たちと試験を受けるのは恥ずかしかったですよ、40過ぎのおっさんですから。

それでもその時の私の実力はそこなんです。それをごまかして逃げてしまっては進歩がありません。

社会人として働きながらの勉強はなかなか難しいです。なのでこの記事の方のように別途学校に通うというのは非常に有効なのです。

身に付けないといけない知識はまだまだたくさんあり、グローバル化は目の前です。

20年後でも通用する開発者でありたいと思います。そのためには今知識を再構築する必要があり、私自身その真っ最中です。

今回取り上げたweb記事では、他の業界でも同じように奮闘されている方がいるということで非常に勇気をもらいました。

『3月のライオン』で好きな島田さんのセリフがあります。

「縮まらないから」といってそれがオレが進まない理由にはならん
「抜けない事があきらか」だからってオレが「努力しなくていい」って事にはならない

3月のライオン 4巻より

40歳過ぎて、まだ一流の開発者でありたいという欲が収まりません。

みっともない結果で終わるかもしれませんが、それでも倒れるのであれば前向きで行きたいと思います。

頑張っているのは私だけではないのですから。

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