では本日は面接官をする方の注意点を書いていきますね。
初めて面接官やるんです、という開発者の方は参考にしてください。
1、ちゃんと資料は読んでおこう
2、質問は準備しておこう
3、気持ちよく帰ってもらうようにしよう
では上記項目を個別に説明してきますね。
■1、ちゃんと資料は読んでおこう
面接の段になって初めて履歴書を開く人がいますが、ちゃんと読んでおきましょうね。地元なのかそうでないのか。一人暮らしを経験しているのかどうか、今の職場は引っ越しが必要か。
ハラスメントになってしまうことがあるので質問は注意が必要ですが、社会人になるということは生活が大きく変わるということです。
技術的な能力があったとしても、生活能力が乏しくてそれが発揮できない人をたくさん見てきました。
履歴書を見るだけでそういった懸念はある程度把握できるはずです。それを踏まえて面接を受ける人が嫌な気持ちにならないように確認する準備をしましょう。
だからと言ってネガティブにとらえすぎないことも大切ですけどね。
作品を提出してもらっているならそれもしっかり見ておきましょうね。面接の受け答えで見ているか見ていないかは面接を受ける人に伝わります。
彼ら、彼女らが学校に帰って作品提出必須なのに面接官見てなかったわ、っていう話をされたら来年以降の受講者の質はどんどん下がっていきますよ。
■2、質問は準備しておこう
これできない人多いですね。1時間の面接で自分一人でないのであれば5個くらい用意しておけばいいので簡単だと思うのですが。私の質問のテンプレートはこんな感じ。
・自己紹介、自己PRをしてください
・最近読んで面白かった技術書は何ですか?Webの記事でも問題ありません
・10年後開発者としてどうなっていたいですか?
・あなたに影響を与えたゲームを教えてください
・どれでもいいのでうちのゲームに対する感想を言ってください
・質問はありますか?
・最後に何か言っておきたいことがあれば?
私が一番大事にしていることはゲームを作る技術に関して興味があって研鑽しているか。とりあえずそこがわかればいいかなと思っています。
技術書や記事の話が出てこないようだとそこに関しての期待度はほぼゼロになっちゃいますね。
まあ 技術書や記事の話が出てこない人に対しては「であればゲームを作る上でどういったことに気を付けていますか」という風に誘導したりはしますけどね。
そこでも詰まるようであれば個人的には開発者に向いていいないんじゃないかと思います。中に秘めているだけでは問題で、ちゃんとアウトプットできないと一緒に働く人に届きませんし、さらにユーザーには届かないですからね
あとはゲームに対する興味と自分の会社に対する興味を聞きます。志望動機を聞く人が多いと思いますが、私の会社は超大手というわけではないので聞きません。
作りたいゲーム、好きなゲームを聞けば自然と自分の会社をちゃんと志望しているのか、合う人材なのかというところは理解できると思うんですけどね。
「どれでもいいのでうちのゲームに対する感想を言ってください」という質問は新卒の面接の際には聞かないことが多いです。
代わりに中途の面接のときには必ず聞くようにしていて、やっていない人は必ず落とすことにしています。それくらいの準備ができない人は何も期待ができないですよ。
まあ質問のテンプレートがあるだけではまだ充分ではなく、質問に対する答えがこちらの期待していたものでなかった時に聞きたい内容に誘導する質問を随時用意できるかというところも重要です。
そのあたりは経験がないと難しいかなあと思いますが。質問ではちゃんと相手のいいところを引き出せるようにしないとだめですね。そういったことができないのに全然いい人が来ないとこぼす人がいますが、そういった人に限って質問を用意していなかったりします。
本当にいい人がいないのか、あなたがそれに気が付く能力がないのかという部分はちゃんと気にしておかないと会社にとって不幸が続くことになりますよ。
■3、気持ちよく帰ってもらうようにしよう
これ本当に大事だと思うんですよね。面接に来た人なんだから自分の会社に興味や好意を持ってくれた人ですよね?やな気分で返してどうするんですか。
面接中に疑問に思ったことは突っ込んで聞いていいかと思います。ただ首をひねって違うなあというジェスチャーをしたり、変なところで笑ったりすることは絶対に避けましょう。面接をしているからって、上の立場のわけではないです!
複数人同時に面接をしているときなんかは落とそうと思っている人への態度が悪いと、受からせたい人のほうがここはやめておこう考えることもあります。まあ後々1プレイヤーとしてお客さんになってくれることもあるわけですし。
新卒にしても中途にしても、学校であったりエージェントであったりというところで面接の傾向は共有されます。受けにくいなという印象を与えてしまうと少なからず入り口が狭くなってしまうわけですから、そういったことがないように気を付けましょうね。
■最後に
思いのほか長くなりましたが、まあ昔に比べて圧迫面接やハラスメントはなくなってきたかと思います。だからと言って面接の精度(良い人が取れる割合)が上がってきたというと、まあそうでもないなあという感じですね。
面接で採用するというのは、面接官の努力だけではどうしようもないところもあります。だからこそスキのない状態で臨みたいですね。