最近はアウトプットの重要性がいろいろなところで指摘されていますよね。まあ私自身もブログを始めたというところでいろいろと思うところがあります。
もともとブログのようなアウトプットはあまり興味のない人でした。社内向けのコミュニケーションツールなんかでは発言することが多かったんですが。技術研究会のようなものに入る、勉強会があったら参加する、CEDECなんかも出席すればレポートを作成していました。
ただ、一般向けに発信するのはどうなんだろって思っていました。
けち臭い話でいえばノウハウの流出になってしまいます。ゲームなんて言うのは秘密にしとかないといけない情報が多いので、ところどころぼやかして書かなくてはいけないことも多く、そういう情報って価値があるのかしらって考えていました。
そのあたりは今でも思うところはあったりします。そんな私がどうしてブログを始めるに至ったかというところを記載していきたいと思います。
■アウトプットの利点について
私は何回か転職しているのですが、最初の会社に在籍していた時のこと。一応役職者をやっていたりしたのですが、週報は役職者全員が見えるDBにあげるようなルールになっていました。
そこには「特筆事項あり」、というチェック項目があり、チェックがついているとほかの人にもわかる仕組みになっていたんですね。他の人にも伝えたいことがある人は、その機能を使うわけです。
ある日偉い人の一言で、「毎週特筆事項を何か書くこと!」という指令が下りました。まあよくある偉い人の思いつきです。
素直にその時考えていた会社の改善点なんかを上げたわけですよ。役職者100人以上はいたのですが、その週にあげた人は1/3くらい。翌週になると10人くらいになっていました。
反発心のある人が多い会社だっていうのもありますが、出せっていうだけではなくてちゃんと提出を促したり、返答をしたりということをしないとそんなものだったりするわけです。私はやめろって言われなかったので、馬鹿正直に毎週書いていたのですが早晩自分以外に書いている人がいる方が珍しいという状況になりました。
まあ悪目立ちしていたかもですね。なんやかんやで3年以上、その会社を辞めるまで続けていましたかね。
毎週書くのはなかなか大変だったりするのですが、何か書くものがないかと気を付けている習慣を持ったことが良かったです。色々と気を付けて物を見るようになりました。
当然毎週書くわけですから表現力の改善にもつながるわけです。また一番よかったのが、後で読み返したときためになることが多かったことですね。
自分の書いたことなんですが、1年くらい昔のものを読むとこんなこと考えてたんだって忘れているものが多かったです。それを読み返すことで、その時やらないといけないことの参考になったりしました。TGSを見る時の注意事項なんかを書いておくと、翌年それを参考にできるわけです。
人は忘れてしまう生き物です。いいことを考えることができる、というだけでなくそれを忘れない、思い出すということが重要なんですね。
定期的にアウトプットしておくとそういうことが可能になります。
■一般的な評価について
アウトプットしている人としていない人では一般的な評価が変わってきてしまいます。…と思います。
これがどこまで正確性を持っているのかわからないのですが、たぶんそうなんだと思いますね。
私は何度か転職をしているのですが、転職活動で納得がいくような評価をもらえたことがないですね。ゲームを作る能力自体に疑問はなく、どの職場に行ってもそれなりの評価が出せているので能力自体には問題がないと思います。
まあこのブログを読んでいる方は薄々気が付かれているかもしれませんが、性格に問題があるのでそれも影響しているかとは思いますが。
ただあまり能力が高いと思えないけれども、良い転職をしている人たちを見るとしっかりとアウトプットしている傾向がありますね。SNSであったり、講演をしていたり、人付き合いであったりというところをしっかりしている。
やっぱりその人を「知っているか否か」って重要なんですよ。
■今回気が付いたこと
先週CEDECに参加したのですがの公演がとてもためになったのでレポートを作るのに非常に時間がかかりました。こちらの記事ですが、実際4時間くらいかけてまとめているんですよ。
CEDEC2019レポート:Keep on Moving – Process Agility at Bungie/動き続ける-Bungieにおけるプロセスアジャイル
納得がいく感じにレポートができましたし、自分自身が読み返してもちゃんと振り返りができる資料になっていると思います。おかげさまでブログの中で一番読んでもらっています!
これを書いている最中に、ああアウトプットが大切っていうのはこういうことなんだな、と実感しました。自分の中にある感情であったり知識であったりを言語化する、という努力によってより深い理解を得られるわけです。他の人にもこういった考え方に巻き込んでいくためにも必要になりますしね。
この公演は200人くらい見ていましたかね。動画視聴した人も含めるともっといると思います。すごいためになった人みんなライバルなんですが、こうやってまとめてアウトプットしたことでその中で少しだけ前に出れた気がします。
何はともあれこれからはもっとアウトプットしていこうかなと思っています利点も欠点もあったりするわけですが、何より自分のために。