スティーブンキング原作、『IT』の映画批評です。
こちらですが1990年に公開されたものと、2017年にリメイクされた『IT/イット “それ”が見えたら、終わり』(前編)、2019年に公開された『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり』(後編)があります。
最近3本とも観ましたので、まとめてレビューします。
※こちらのレビューにはネタバレが含まれますのでご注意を!
観た順番としては
①『IT/イット “それ”が見えたら、終わり』(前編)
②1990年公開バージョン
③『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり』(後編)
となっています。
■それぞれの作品の差異について
奥さんが②が好きだったので①を観てみたい、ということで見始めました。
観てみたところ①に関しては、正直映像的な良さはあるのですが話に唐突なところがあった入り込めない感じですね。
有名なペニー・ワイズの最初の登場シーンはインパクトがありましたし、役者さんの演技には素晴らしいものがありましたが。
子供たちの友情の表現がとってつけたような感じになっていたんですよね。
奥さんが②はもっと違った感じだった、ということで改めて②を観てみました。
これは確かに面白い!
古い映画ですが充分楽しめました!
子供たちの友情がしっかり描かれており、戦いのモチベーションや子供の事情の背景もわかりやすかったです。
ただ最後のシーンに関しては…。
やっぱり映像表現の進歩というのは素晴らしいということですかね。
あと3時間7分もあります!
時間があるときでないとつらいものがありますね。
その後③を観ました。
②を観て予備知識があったので、③はすんなり頭に入ってきました。
②を観ていないとちょっとつらかったかもしれませんが。
逆に最後のシーンに関してはやはり③は素晴らしかった!
結果論ですが、この順番で見てよかったかと思います。
②から観始めていたら①と③は観なかったような気がします。
①③の順番で見ていたら②は観なかったかと。
■難しい作品性とわかりやすいペニー・ワイズ
原作を見ると分かるのですが、それぞれの子供たちが抱えている問題があります。
虐待だったり、同性愛の問題だったり。
ちょっと映画では言及しにくいテーマも多かったのかもしれません。
そのあたりがしっかりと説明されていないので、若干わかりにくかったですね。
まあ何分原作は文庫で4冊分のボリュームなので。
ただペニー・ワイズのキャラクター性は素晴らしかったですね。
公開当初にパロディをよく見かけていましたが、確かに話題に出したくなるキャラクターですよね。
これほど恐怖を感じさせてインパクトも強いキャラクターは、なかなかないと思います。
後映画中のセリフもよかったですね。
「プカプカ浮かぶ」とか言いたくなりますもん。
何はともあれペニー・ワイズを知るということだけでも観てみる価値はありますね!
ちょっと夏は過ぎてしまいましたが、ホラー映画でも見ようかなという人にはお勧めです!