今回は「偽物語:上」の書評を行っていきます!
ネタバレを避ける感じで、各登場キャラクターへの感想を厚めに書いてみます!
■阿良々木火憐:その1
暦君の上の方の妹ですね。
その存在と大まかな人柄はこれまでの物語シリーズに散見されます。
若干問題のある人物として書かれていますね。
傷物語までで終了するのであれば登場機会がないキャラクター。
だからと言ってそのキャラクターがぶれていたりはしないですね。
体育会系バカという扱いなんですが、成績はよい様子。
言動と行動が一致していて気持ちよくわかりやすいキャラクターですね。
彼女に対する言及はまた後でも行います。
■戦場ヶ原ひびき
本作のテーマの一つとして、ヒロイン度がアップしている羽川から戦場ヶ原がその座を奪い返さないといけない、というものがあるように思います。
傷物語では戦場ヶ原がほぼ登場しない状況で羽川が大活躍ですからね。
このままだとどっちが暦の彼女として妥当なのかがわからなくなってしまいます。
本作では話し方、行動も踏まえて彼女の魅力が満載ですね。
火憐の話でありながら戦場ヶ原の話でもあるという。
彼女の過去についての問題が解決する話でもあるのですが、もう少し掘り下げてというか、詳細書いてもらってもよかったかなー。
あんまり本質的なところでないのか、それをやっちゃうと火憐の話でもなんでもなくなってしまうので、難しいところです。
■羽川翼
お話の中で髪型が変わったのですが、性格まで若干変わった感じです。
それなりに作中で事件があってこうなっているので違和感はないですね。
確かに前のキャラクターだと話が展開しにくいんですよね。
ただ単に理想の彼女になってしまうので。
全般的に戦場ヶ原がエースで、羽川がジョーカーな扱いですね。
逆に通常二次には使いにくい、みたいなところも含めてですが。
言動が大胆になったのでキャラクターとしての魅力が非常に増しました(当方比)。
この変化によって羽川と戦場ヶ原の関係性がはっきりして、やり取りが面白くなりました。
キャラクター人気を上げるためにはいろんなキャラクターと絡ませることが有効です。
この関係性は羽川にも戦場ヶ原にも良い影響(人気面)を与えていると思いますね。
■八九寺、千石、神原
阿良々木ハーレムの女性の方々。
アニメ化の影響というわけではないのですが、少しずつ出番があります。
暦との関係性をはっきりさせてきていますね。
特に千石がどういうキャラクターか、という部分がはっきりしたかと思います。
化物語の時点では話す内容がちょっとずれているという特徴しかない感じでしたから。
八九寺の役割がはっきりしませんね。
お話の振り返りとかをするポジションなのか?と思ったのですがそういうわけでもなさそうで。
まあ単純にやり取りが面白いからセッティングされているだけかもですね。他のキャラクターもそういう配役になっていますし。
■貝木泥舟
非常に魅力のあるキャラクターですね。
悪役はかくあってほしいものです。
精神的に強いか肉体的に強いかが魅力的な悪役の要素だと思いますが、貝木は精神的に強いタイプですね。
強さだけでなく駆け引きも得意なのでより良いです。
弱くても勝てる、という要素が出てきますからね。
適役は強いほうがいいですが、単純に強いだけだと一本調子になりますからね。
もう少し搭乗時間が長いとよりよかったかなあ。
■ストーリー総括と阿良々木火憐:その2
ストーリーの本筋的なものはあるのですが、あまりそこは重要視されていない感じですね。
月火との関連性の言及が少なかったのも残念。
あくまで暦と火憐、兄と妹という部分が掘り下げられた感じですね。
あとは終盤の火憐の大活躍。
そのあたりが書きたかったのですかね。
本作では火憐や暦の魅力を書く、という視点でいうと確かに的を射ている構成かと思います。
「偽物語:下」がありますからね。
個人的にはすんなりと「偽物語:下」に移れるな、という感想を持ちました。
早めに「偽物語:下」の方の書評もアップしたいと思います!