下記のツイートが興味深い。
30年もデフレだと、こんな悲しい歴史修正主義が発生しちゃうんだなあ。当時はインフレだったから、給与は毎年上がるもので、借金はするほど有利だったのだ。本人は非正規雇用でも親は正規雇用が当たり前。だからローンも組めた。日本はこの30年で若者が300万クルマを買えない国になっちまったんです。 https://t.co/ytJ1nNC19F
— 松浦晋也 (@ShinyaMatsuura) June 5, 2020
初任給が変わってないのに、300万円の車を当時の若者が買えるわけないですね。車が安かったんですよ。
— ホモ東さん (@pannacottaso_v2) June 5, 2020
今より燃費や安全性能も低かったと。ありもしない昔を語るのはいい加減やめたらどうなんですかね。 https://t.co/Yk48ienGb7
30年前のこの国は、そこらの工員の若い衆が300万の車乗ってたんやで。
— bibibi (@burubur56030897) June 4, 2020
矛盾するようですが、否定しあう意見なんですけど個人的には全員本当のことを言っていると思います。。
そのあたりの昔話を書いてみます。
■30年前のこの国は、そこらの工員の若い衆が300万の車乗っていたか?
イエスですね。
でも新車で乗っていたわけじゃないんじゃないかなあ。
私のあある友達は高校半年でやめて適当に仕事をしていました。
何か技術があるわけでなく、当然学もないわけです。
で18歳になってすぐ免許を取って、中古でシーマに乗っていました。
ちょうど30年くらい前ですね。
親からお金を出してもらっているわけでもなく、派遣で工場とかに行けば月30万円とかもらえていたんですよ。
地方の中卒でそれくらいもらえていたんだから、いい時代ですよね。
実家に住んでいて月30万稼いでいたら中古のシーマくらい買えます。
私は派遣切りのニュースにあんまり同情できないんですよね。
当時は派遣のほうがお金もらえていたんですよ。
そのころから先々は大変になるといわれていました。
そういういい時期があったのを知っていますからねえ…。
■初任給が変わってないのに、300万円の車を当時の若者が買えるわけない?
これもある意味イエスです。
都心の新卒は買えない、地方の新卒は買える、というか買わないと通勤できないみたいな感じかと。
車が安かったのも事実。
200万くらいあれば国産なら新車のスポーツカーが買えましたから。
中古車なら割と程度の良いRV車でも100万以下で買えたし、古い型なら7,8万キロ走っているセダンを40万くらいで買えた。
軽自動車なんてもっと安かったはず。でも軽自動車は今ほど乗り心地よくないですけどね。
燃費や安全性能も低かったのも本当。
■日本はこの30年で若者が300万のクルマを買えない国になっちまった?
これもイエスであり、ノーですよね。
買えないじゃなくて買わなくてもよくなったんですよ。
昔は家でできるような娯楽が少なかった。
だから車がないと暇をつぶすことができなかった。
必要にかられて買っていたのです。
みんな同じテレビを見て同じ曲を聴いて、同じように車に乗っていた。
昔ほど結婚していなくてもうるさく言われなくなった。
今は車がなくたっていろいろ楽しみがあるじゃないですか。
それだけの話なんですよね。
中古車なら今でも選ばなければ、それなりのものが買えますよ。
確かに新車は高くなったと思います。
■それぞれが本当の話をしている
全員本当のはなしをしてるんですよね。
それぞれの環境が違うだけだと思います。
地方だと今の若い子たちでもいい車買っていますよ。
なんで買うかってお金に余裕があるのではなく、車に使う時間が都会の人よりも多いからです。
買い物するのも旅行に行くのも仕事に行くのも全部車。
生活に占める割合が多ければ買えるんですよ。
ソーシャルゲームばっかりやっている人が貧乏でも課金できるのと一緒。パチンコできるのと一緒。
それしかやっていなければ、それにお金をかけることはできるわけです。
そう考えると貧乏であるということは、限られたことしかやっていないということかもしれません。
まあ怖いのは、そういうそれぞれの状況があるのを理解せずそれぞれの意見を間違いだと決めつけてしまうことですね。
自分の周りにあることが真実だと思いがちですが、限られたことしかやっていないとそう思いがちかもしれません。