マンガソムリエのコーナーです。
もう3月も結構経ってしまいましたが1月末から2月くらいまでの作品、
- アオアシ 19巻
- あさひなぐ 32巻
- MIX 16巻
- 七つ屋志のぶの宝石匣 10巻
- BE BLUES!~青になれ~ 38巻
- さよなら私のクラマー 11巻
- 銀の匙 Silver Spoon 15巻
をレビューします。
■アオアシ 19巻
プレミアリーグ・VS船橋学院戦。
アオアシはいつもお世話になっている「アル」で2019年一番面白かったマンガに上げさせていただきました!
船橋学院戦はアシトにとっても、絵スペリオンにとってもターニングポイントになる試合になりますね。
ここまで順調にサッカー選手として進歩していたアシトが一回足踏みするようなお話の展開になっています。
ちょっと残念ですが、これ以上は年代別代表に入るしか話の展開がなくなるのでこれでよかったかと思います。
アシトだけの成長物語ではなく、エスペリオンというユースチームのお話でもありますから。
あとずっと「逃げていい」というキーワードが出てきていますので。
これは作者さんの本作においてのテーマになっているのかなと思います。
「逃げる」という言葉は一見ネガティブですが、「続ける」ということを重要視するのであれば選択肢として有効だと思います。
今回のうまくいかなかったことが、今後の試合展開に生きてくるのではないでしょうか。
あと船橋学院、トリポネも丁寧に描いていますね。
単純なユースチーム上げでも高校サッカー礼賛でもなく、サッカー文化に対してのリスペクトを強く感じます。
こういったサッカー漫画がサッサーというスポーツを持ち上げている側面は強いと思いますので、これからの展開にも期待しています!
■あさひなぐ 32巻
インターハイ団体準決勝。
これを超えれば熊本東戦ですから、まあ勝つだろうなと思って読んでいました。
真春が最後は団体戦の方に出てくるのかなと思いましたが。
そのあたりの下りがしっかりと描かれていてよかったです。
部活をやっていた人たち、スポーツをやっていた人達には自分の経験と重ねて思うところがあるのではないでしょうか。
この巻の感想はさらっとにしておきますー
■MIX 16巻
立花兄弟、高校2年の夏、始まる。
ということで夏の甲子園のお話が順調に進んでいきます。
月刊漫画ということで、展開は早いですね。
あと野球漫画要素が高くなってきているように思います。
『タッチ』が好きだった人達がニヤリとできるところもたくさんあって、おじさんおばさんホイホイですね。
でも、これ今読んでいる若い子たちはどのように捉えているんでしょう。
今この形が一番マスをひきつけるのは間違いないと思うのですが、若い子たちには魅力がよく伝わらない内容になっているような気がします。
いや、どうんなんだろ、あだち先生のマンガ読んだことない人には普通に新鮮で面白いかも…
こういうことを考えると歳をくったなあとおもいます。
今度読んでいる若い子に感想を聞いてみますー。
■七つ屋志のぶの宝石匣 10巻
そろそろ顕定の家が没落した謎に迫ってきましたね。
顕定と志のぶの関係にも変化が生まれてきています。単純にラブコメ要素アップです!
二ノ宮先生は恋愛部分もストーリー部分もうまく描きますよね。
そりゃ「のだめカンタービレ」で大ヒット飛ばしている方ですから当然と言えば当然なのですが。
わたしは「天才ファミリー・カンパニー 」や「平成よっぱらい研究所」を読んでいたのでどちらかというとマイナーなイメージのほうが強いんですよね。
難しい表現をサラッと描く天才なんですよねえ。
ラブコメ要素のアップは期待していたところなので、これからもそちら方面力を凍てれ進めてもらえると嬉しいです!
■BE BLUES!~青になれ~ 38巻
この巻は藍子シーンが多め!
いやあ、かわいいからねえ、こりゃヒロイン藍子でしょう。
こんな子にこんな対応されたら、普通の男子高校生はイチコロだと思っちゃうんですが。
優人もモテ始めていますね。全国優勝のサッカー部のレギュラーなんてそりゃモテますよ。
優希の方にも動きを出してほしいものです。そういえばアンナってどうなっちゃったんでしたっけ?
サッカーの方は桜庭もチームで機能し始めて順調を絵にかいたような感じ。
そろそろプロとしての自分たちを意識し始めるところが描かれています。
こうなってくると次のテーマをどこに持ってくるのかが難しいですね。
ここまでは天才少年が事故にあってそれを克服していく物語でした。
それ以上のところに進むのか否か。
個人的には桜庭と龍との辛みが一番面白いので、もうしばらく高校生編を続けてもらうか、同じチームに進んでほしいですね!
■さよなら私のクラマー 11巻
今月はサッカー漫画ばっかりですね。
本巻は興蓮館戦の中盤です。
興蓮館はチームとしては地味なんですよね。インターハイを制したチームではあるのですが、ラスボス感は薄いです。
それでもチームとしての完成度はピカ一。
どんどんワラビーズが窮地に追い込まれていきます。
興蓮館の来栖とワラビーズの白鳥が活躍していますね。
他のメンバーはバックストーリーがしっかりと書かれているのですが白鳥に関してはあまりありませんね。
そのうち出てくるのかもですねえ。しっかりとFWでレギュラーなんですから、ちゃんと積み上げたものがあるはず。
ここからの展開はどうなるんでしょうね。
なんやかんやでワラビーズは恩田が活躍するかどうかですから、それ次第だとは思いますが。
まあインターリーグはワラビーズの負けで次の全国大会に話は続いていくのではないでしょうか。
ワラビーズは全国に出るまでに浦和邦成を倒さないといけないですからね。
インターリーグで成長したワラビーズが浦和邦成とどう戦うのかの方に気持ちが言っちゃっています。
あと、クマの戦術が話にからんできていますので、そのあたりも楽しみだったりします!
■銀の匙 Silver Spoon 15巻
いやあ終わりましたね。
というかおわっちゃいまいましたねえ。
始まったのが2011年ですか。うーん、作者さんの事情は承知ですが、思ったよりも薄い内容で終わっちゃいましたね。
『鋼の錬金術師』が終わって次の連載が週刊少年サンデーで始まる!と聞いたときは心躍ったものでした。
そりゃ地味ではありますが、スタートした直後にはそれでもやりたいテーマがあるのだろうという期待があったし、それにこたえる内容だったような気がします。
農業高校ならではの話は面白く、八軒の成長も楽しみでした。
ただ終盤からのお話は無理やりたたんじゃった印象がぬぐえないですねえ。
編集さんの大学生編を、というのもとても理解できます。
描ける段階になってからじっくり再開でよかったのではないですかね。
まあ作品は作者さんのものですから。
作者さんを責めているつもりはなく、『銀の匙』という作品はもっと遠くに行けたのになあと思うとそこが残念に思います。
■最後に
今月は『ちはやふる』を読んでいました。20巻くらいで止まっていたのですが、それを現在出ているところまで一気読み。
またそのうち『あさひなぐ』のように全巻レビューしたいですね。
あとは「マンガBANG」で曽田正人先生の『カペタ』が無料公開されていたので、こちらも全部読みなおしました。
リアルタイムで読んでいたのですが、今読んでも面白かったです!もう17年前の作品なんですけどね。
最近は個別にマンガ紹介もしていますのでこちらもご覧ください。