ゲーム制作をするうえで気を付けていることがあります。
それが正しいことをする癖をつけるということです。
あまり得をしない癖だったりするのですが、良いゲームを作成するためには必要なことだと思っています。
どのような話かというところを書いていきます。
■正しいことをする癖とは
仕事をしていると「それそのままでいいのかな」、「そのやり方間違っているんじゃないか」、と思うことがあります。
そういう状況に出会った際に、必ず確認するということを怠らないということです。
疑問に思ったことを口にし、なぜそれをやるのか、おかしくないのか、別の改善案がないのか、という話をするのです。
はい、うっとおしいですね(笑)
そうなです、うっとおしいんですよ。
自分がディレクターをしている案件であれば問題ないでしょう。というか賞賛されてしかるべきでしょう。
他のチームの案件だったりすると、迷惑な存在になりかねない。
それはわかっているのですが、スルースキルを発動しだすと徐々に大切なことを確認しないままになっていきます。
臨機応変に、という話をする人がいますが、人間は習慣付けられたこと以外はとっさの時に対応できません。
ここは外したくないという大切な局面で言わずに後悔したくないのであれば、「常に確認する」という癖をつけておかないといけないのです。
■ゲーム制作に一番必要なスキルは
若いころは技術だと思っていたんですよ。
やる気とか熱意とかいう人は嫌いでしたね。
そんなもので、できるようになるわけあるか!
やる気や熱意があるなら技術磨いているだろう!その場の思いつきだけでやる気とか熱意とか語るな!って思っていました。
まあ、それは今でも変わらないです。
でも今は「技術」ではなく「精神力」だと思っています。
ゲーム制作における「精神力」ってなに?精神論になるの?という疑問がわくかもしれません。
「精神力」というのはまさにこの「正しいことを行う癖」ということにつながるのです。
■精神力がある人は
ゲーム開発終盤というのは本当にしんどいのです。
バグが取れてきて、仕様が全部入って、さあそろそろマスターアップだ!というところで
・仕様抜け
・改善ポイントの発見
・仕様にしちゃいたいバグの発見
などが現れます!
マラソンランナーがもうすぐゴールしそうなところで、「ゴール位置を後1キロ後ろにします」というのを続けたらどうなるでしょう?
心が弱い人なら足が止まってしまうかもしれないです。
少なくとも気力が低下してスピードは落ちますよね。
それでもスピードを落とさずに進める人がいて、そういう人が「精神力」ある人なんです。
あと自分のことであれば頑張れるかと思います。
他人に指示するということになると別の問題が起きてきます。
凄い頑張っている、貢献度も高い、辛そうだ、という人に追加で仕事を頼めますか?
それは頼む方だって辛いですよ。
それでも頼める人が「精神力」が強い人です!
■一番大切なのは
最後だけあきらめない人というのは割といたりするんですよ。
ただそういう人はチーム員の信頼は得られなかったりします。
チーム員の信頼を得られる人は、序盤から最後に大変にならないように頑張れる人です。
序盤に終盤以降に出てくるような問題を指摘できる人は、やはり「精神力」がある人です。
誰だって楽をしたいし、周りの人に楽をさせたいものです。面倒なことは目をそむけて後回しにしたい!
それをしないというのは精神的にタフになる必要があります。
常に正しいことをするためには
・何が正解かがわかっている
・それを実行する能力がある
ということが必要です。
それを実現するためには「正しいことをする癖」を付けておくことが必要なんです。
センスと才能とかは、そういったものの前には大して役に立たないですよ。
さあこれを聞いてもゲーム開発者になりたいですか?
開発者になった人は思ったほどディレクターになりたがりません。
それの理由が、ここに書いてあることだったりするわけです。
こういった辛さを乗り越える覚悟をもって開発をしている人と、一緒に仕事をしたいなあと思います。