ゲーム制作の漫画は職業柄というか、プロになる前から読んでいます。
ゲーム制作マンガにも歴史がありますので、それらを時系列的にまとめていきます!
■こんにちはマイコン(1983年)
こんにちはマイコン、持ってましたねえ。
ゲームセンターあらし自体好きでしたね。
最初に買った漫画の単行本は「ドラえもん」か「ゲームセンターあらし」だったはず。
当時自分の言っていた小学校はゲームセンターへの出入りが禁止でした。
今ではあまり考えられないかもしれませんが、大人がいても入っちゃいけないところだったんですよね。
あらしに出てくるゲームはほとんどやったことがないですね。
父が連れて行ってくれた頃には、もうパックランドとかが出ていたと思います。
で、こんにちはマイコン。
本当に良い書籍だったんですよね。これでプログラムっていうのはどういうものか知りました。
というかゲームはプログラムでできているということを知ったんですよね。
家にマイコンベーシックマスターレベル3マーク5というPCがあり、それにこのプログラムを打ち込んだ記憶があります。
なのですが、PC-6001とはベーシックの命令がいくつか違っていたようで基本的なプログラムしか動きませんでした。
どうしても自分で打ち込んだゲームを動かしたくなって、マイコンベーシックマガジンを購入し、ゲーム制作というものに興味を増していくことになります。
■ドラゴンクエストへの道(1990年)
ドラゴンクエスト自体は1986年なので4年後なのですね。
こんにちはマイコンから3年後にはもうドラゴンクエスト出ているのか!
このころはゲームの発売が早かったんですよね。
・ドラゴンクエスト (1986年5月27日)
・ドラゴンクエストII 悪霊の神々 (1987年1月26日)
・ドラゴンクエストIII そして伝説へ… (1988年2月10日)
ちなみに
・ファイナルファンタジー 1987年12月18日
・ファイナルファンタジーII 1988年12月17
です。
うーん、これくらいのタイミングでゲームを出していかないと熱狂は生まないんですよね。
・ドラゴンクエストIX 星空の守り人 2009年7月11日
・ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて 2017年7月29日
ですから、今の若い開発者の子たちがドラクエわからないのも無理ないと思います。
ソーシャルゲームが出てきたとき、「内容がないからすぐに廃れる」と言っていた人たちがいたのですが、続編が出るスピードが遅すぎて若い子たちに受け入れられなくなっているからソーシャルゲームの方が人気を獲得していくだろうと思っていました。
とまあ脱線してしまいましたが「ドラゴンクエストへの道」も名著ですね。
この後のゲーム開発マンガの基礎になっているように思います。
今読むと当たり障りのない内容なのですが、昔の開発の状況を知ることができます。
チュンソフトの中村さんはこのころはよくメディアに出ていた印象があるのですが、最近はそうでもないですよね。
堀井さんにはお会いしたことがあるのですが、中村さんにもあってみたいなあ。
■編集王 12巻~(1996/11/30)
今は亡き土田先生の編集王でゲーム開発の漫画があります。
土田先生の漫画は面白かったんですよね。「ありゃ馬こりゃ馬」とか大好きでした。
編集王は編集者が主人公の漫画です。
当時そういったレアな職業に注目するのは珍しかったんですよね。
ビックコミックスピリッツはこれは新しい、と感じさせるマンガがたくさん載っていて、その中の1作品でした。
基本編集の話なんですが、12巻からゲームを作る話になります。
これが結構リアルに取り上げているんですよね。
■ゲームクリエーター列伝(1998/12)
単行本の発売が「ドラゴンクエストへの道」よりかなり後ですね。
第1話が「バーチャファイターを作った創った男」ですから、ファミコンだった「ドラゴンクエストへの道」から随分と離れていますね
当時はトゥナイトという深夜番組でゲームショウの特集をしていたり、ゲーム、新しい、かっこいい、という印象が強かったです。
ゲームクリエーターになりたいという人たちも多く、そういった層に向けて少年マガジンで不定期連載していた感じですね。
私はこのころ位に開発の現場に入った感じですね。
正直「バーチャファイターを作った創った男」は開発現場でネタにされていましたね。
「今から俺をなぐってみろ」というのは、ことあるごとにみんなで真似をしていました。
まあ、ネタにされるということはいいことですよ。
なんやかんや言っても自分たちの作っているゲームが、これで取り上げられないかなあと思っていました。
「ドキばぐ」とかも出てみたかったなあ。
現場の方では大きいタイトルだと2004年くらいまでやりませんか?っていう話が来ていました。
取材を受けるのが大変なのと、変なイメージが付くこともあるので立ち消えになった案件を見たことがあります。
編集部の方でもその頃はあまり乗り気じゃなかったような気がしますね。
■そこぬけRPG (2007年~)
ちょっと毛色が変わったゲーム会社の話。
ゲームの広報さんの漫画ですね。
これコ○パイルの話ですね。
作者の佐藤両々先生はもとコ○パイルの方だそうで。
佐藤両々先生の漫画は「わさんぼん」とか「あつあつふーふー」とかも好きです!
コ○パイルはすごい会社だったんですよね。
新幹線の広島駅の前のメインストリートに会社があるんです。
1年目の新人は、「丁稚」とかかれたTシャツを着ないといけないんですよ。
新卒のころに受けに行ったのですが、ほんとうにそこを歩いてい驚愕しました。
いまだとブラック扱いどころじゃないですよね。
漫画自体は「カナさん」という年齢不詳の後方のお姉さまと「ゲボキュー」と呼ばれる新人広報のお話し。
もとゲーム会社の方ということで、業務部分はかなりリアル。
ちょっと恋愛要素もあって、かなりおすすめの内容となっています。
カナさんに、「私は彼氏が山賊にさらわれたって仕事ができるわよ!」ってうセリフがあるのですが、かくありたいと思ったものです。
■東京トイボックス 大東京トイボックス(2007年~)
TVドラマにもなった「東京トイボックス」。
これはフィクションのゲーム開発マンガですね。
アクワイアがモデルだというのを聞いたことがあるのですが、どうなんでしょうね。
主人公の「天川太陽」は経歴が自分に似ているんですよね。
大手にいたんだけど今は小さな会社でDをやっている、同期だった人はそこでもう偉くなっている、みたいなところが。
まあ今自分がいる会社はG3より全然大きいですが。
ゲーム開発の漫画としてはよくできていると思います。
ちゃんと取材したんだろうなということが感じられます。プロジェクトのあいているところでパチンコの仕事をしてるのなんてほんとリアル。
マンガとしても面白いですし、マンガの中のゲームの企画も面白そうです。
キャラクターがいいんですよねー、みんな。
ゲーム制作部分をここまでちゃんと成り立たせるのって本職しか難しいと思うのですが。
ゲーム開発って中小が大手を逆転するっていうストーリーに無理がないんですよ。
他の工業製品だとこうはいかないですよね。
■そして
今現在チェイサーゲームにつながるわけですね。
「NEW GAME」とかもあるわけですが、すいません、ちゃんと読んでないのでこちらはノーコメントです。
※多分そのうちまとめて読むと思いますが。
ゲーム開発者なのでゲーム開発の漫画は読むと気持ちが上がりますね。
ちゃんとやらないとなあ、と思います。
ここに上がっていないゲーム開発の漫画、ありましたら教えてくださいー