東京藝術大学志望の中学三年です。
現在私は、進路として東京藝術大学を志望しています。さて、極論的な表現で恐れ入りますが、こちらで質問したいことの結論を書かせていただき...
上記、割とバズっているので皆さん見かけた記事かもしれませんが業界人として一応突っ込みを。
まず第一に中学生時点でここまで思いがあるならゲーム業界に入ることはできそうな気がする。
でもいろいろと問題もあるので個別に突っ込み。
■まず第一に
任天堂に入る、っていうのが第一目標なのはゲームクリエーターとして尊敬できない。
「こういったゲームが作りたい!それを実現するには一番いい選択肢が任天堂かな」だったらいいと思うんだけど。
■東京藝大
東京藝大ってゲーム制作者が求めているものを作るような学校なのかな?
ブルーピリオドとか見て思いつめちゃったかな?
美大、芸大出身の人は多く見てきたけど東京藝大の人いたかなあ。
東京藝大であってもゲーム制作の適性や、勉強をしてきていなければ普通に落とされるかと。
なんていうか繰り返しだけど、「こういったゲームが作りたい!」、で「自分で作っていたらこんなデザインができるようになっていました」の流れの方が、採用するほうとしては安心して取れるかなあ。
今の書いてあることだけだと「ブランド」が大事に見えるし。
■任天堂
まず任天堂は人気があるので入れるのは運ですね。
特定の中の人よりも能力があっても入れないことが多いということが大前提。
そういったところに入るのが目標というのは現実的に良い選択肢ではない。
野球がどれだけうまくても、同期にイチローがいたらライトの日本代表にはなれないでしょう。
そういうこと。
あと、社会人になる7年後に任天堂が今と同じブランド力を持っているかな?
任天堂は現時点ではすごいけど最先端の表現をおえていない。ゲーム開発者としては7年後はゲーム開発のトップレベルという点では厳しいとみている。
ただでさえ1開発に時間かけすぎだし、外部発注案件も多いしね。
まあそれでも引き続き日本ゲーム業界のトップなのは変わらないと思うけど。
■私が優秀なデザイナーでゲーム開発者になりたい中学三年生なら
今ならハリウッドを目指す。
高校から海外に行ってアメリカの芸術大学に入ってピクサーを目指すかな。
下記の記事とか参考になるかと。
将来、ピクサーに就職したく、アメリカの大学への留学を志しています。調べて出てきた大学名はカリフォルニア芸術大学なのですが、ここは私大で、費用を考えるととても...
将来、ピクサーに就職したく、アメリカの大学への留学を志しています。調べて出てきた大学名はカリフォルニア芸術大学なのですが、ここは私大で、費用を考えるととても通えません。 アメリカの公立大でピクサーへの就職に...
7年後を考えると中国でもいいのかもしれないけど、留学のしやすさや英語を身に着けることを考えるとアメリカの方がいいと思います。
ピクサーでなくてもアニメーション映画会社で頭角を現せば、任天堂に転職することも可能かと。
結局ゲームのデザインは映画のデザインの効果の後追いをすることが多いので、このキャリアパスは悪くないはず。
ゲームならではの技術というものも必要になってくるので20代のうちにゲーム業界に戻ってくる方がいいと思います。
あと、デザイナーに限らずクリエイターは英語できないといくら技術があっても職に就けなくなると思います。
日本国内で日本人だけでゲーム作る、というのはなくならないと思いますがそれだと第一線でやれなくなるんじゃないかなあ。
優秀なディレクターが世界各国から優秀なスタッフを集めて作成するゲームにだけ、大きな予算が付くと思います。
そういったチームに参加できなければ、そもそも競争のスタートラインにも立てない。
日本で三冠王とっててもダメでしょ。まずはメジャーリーグに入るところからが世界的評価のスタートライン。
■最後に
実際の開発者に話を聞いてみたら?
任天堂の人ではないけど業界歴が長い人はそれなりに良い知識を持っていますよ。
私にだって聞いてみたらいいと思います。コメント書いてくれたらちゃんと返しますよ。
直接任天堂の人に聞いてみたら?っていう人がコメント書いていましたが、まあ難しいでしょうね。
「サードドア」を読むことをお勧めしますが。
書評:サードドア―精神的資産のふやし方 | ゲームプロマネのブログ
たまには普通の書籍のレビューもということで「サードドア―精神的資産のふやし方」を取り上げます。 内容としては普通のアメリカの学生が、有名人にインタビューすることで世界を変えていこうとする話です。 その進め方が独特なので、啓発本みたいな側面もあるという感じですかね。 でもまずお話として面白い、読んでいるととくに序盤はワクワクします。 さえない大学生が成功の階段を上っていくのは面白いですよ。 ...
直接は難しくても、何人か業界関係者と話をすることはさほど難しくないかと。
その中の誰かが紹介してくれることは多いですよ。ゲーム業界は思ったよりも狭いのでどこでだれがつながっているかわかりません。
注意することは狭いということは悪い評判もあっという間に回るということですが。それでもゲーム業界はやんちゃな人に比較的寛容だとは思います。
何はともあれゲーム業界を目指してくれている人はうれしいですね!
7年後はまだまだ現役のつもりなので、彼とどこかで会えることを楽しみにしています!
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