自分がゲーム開発において作業効率を悪くしている原因だと思っていることを、つらつらと書いていきます。
■稟議に縛られる
①予算費用をぎりぎりになるまで落とす
②想定していなかったことが出てくると対応に時間がかかる
たとえば開発の途中で2万円のツールを導入したいとかあるわけじゃないですか。
それを導入すると確実に作業効率が上がるものを想像してください。
でもこの予算がプロジェクトの稟議に入っていないと大騒動になるわけです。
稟議の出しなおしとか偉い人への根回しとか。
で平気で2,3日つぶれるし、導入できないとチーム員の不満がたまると。
1人月100万の人だとすると、実働月に20日で考えると1日5万くらいかかっているわけですよ。
だとしたら2万のツールを入れるのに半日以上かけてたら赤ですよね。
実際その人がやるはずだった作業もできなくなるし。
へたするとそのツールを使わないまま進めましょう、なんて話になったりもするわけです。
①のところで予備費をちゃんととっていればいいだけなんですけどね。
それでも①の費用をできるだけ削ろうマンが出るので困りますね。
不満を抱きがちの人は、後出しせずにプロジェクト開始時にちゃんと提案しましょう!
それだけで解決したりするんですよ。
実際は後で気がついても大丈夫なようになっている方が良いんですけどね。
■手が空くのを気にしすぎる
①節約して作業する
②手が空く人が出てくる
③手が空いた人の作業対応のために管理者が忙殺される
手が空くことを異常に嫌うマンもいますね。
手が空いている人に作業を作るために、本来一番やらないといけないことが後回しになる。
で、手が空いていない状態ができると効率が良い、と満足してその状態を維持することにすごい労力を使う。
これも稟議を気にすると似たような話なのですが、瞬間的に手が空くのは仕方がなくないですか?
派遣の人であればともかく、社員なら給料として払う金額は同じですよね?
手が空いたらやることが決まっていたらいいんですよ。
一時的に手が空いている人が出るより、妥当な順番で作業が行われていないことの方を問題視すべきなんです。
■優秀な人がボトルネックを作ってしまう
プロジェクトがうまくいかないのはどういうところから発生するか?
意外にも仕事ができる人、やる人がうまくいかなくしていることが多いです。
①最初は個人の能力と作業量のバランスを見て作業量を決める
②作業的に穴が開いたりしたところを優秀な人が埋め始める
「②」←これがダメになる原因!!!
作業に余裕がある、手が空いているときはうまく回っている気がするんですが、結局ブラッシュアップやデバッグなどの作業の時に詰まる。できる人がボトルネックになる。
できる人、やっている人には文句を言えないので改善しないんだよね。
なので想定以上の「私ががやります」はちゃんと管理者がとめないといけない。
できない人ができないままになるのも問題ですし。
それがない状態であきらめるか、無くても成り立つように仕様を調整していく。
私がそういう状況になったら大体3個実装仕様をあきらめて、それでも価値が下がらない仕様を1個新規に作って対応しますかね。
それができるひとがゲームデザイナーなんだと思いますが。
全仕様を把握していないとできないですけどね。
把握するという話 | ゲームプロマネのブログ
世界で何百万本と売れたゲームの開発に携わったことがあります。 その時の役割はプランナーだったのですが、当時のボスに口を酸っぱく言われていたことが「ちゃんと把握しなさい」 ということでした。 当時の自分は同期の中で一番早く出世していたし、まあ自分のやっていることに自信がありました。 周りもそう扱ってくれることが多かったですし。 ただそのボスの前では怒られる怒られる。 なぜならこの 「把握する」
作業過多になると結局不満がたまっちゃったりしますし。
--- 原因ここまで ---
とまあ3つの原因を書きましたが、まだありそうなのでまとまったらまた書くかと思います。
結論としてルールを守ろうとするあまりに、効率が悪いことを続けてしまうことが問題なんですよね。
ひいてはプロジェクトをマネージメントする人が経理的なことがわかっていないためにおこるんですよね。
チームにそういうことを管理してくれる人を置くか、自分ができるようになるか。
私は現実的に後者で頑張っていこうと思いますー