第17話ですね。
【流血事件発生!? ゲーム業界お仕事マンガ】『チェイサーゲーム』第17話 ストロングホールド(1) - チェイサーゲーム
原作 松山洋 株式会社サイバーコネクトツー代表取締役/ゲームクリエイター/代表作『.hack』シリーズ、『NARUTO−ナルト− ナルティメット』シリーズ、『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』/著書『エンターテインメントという薬』、『熱狂する現場の作り方』 作画 松島幸太朗 株式会社サイバーコネクトツー所属の漫画家/過去の主な作品『ショー☆バン(森高夕次 ...
タツヤたちも高校生になって、げーく制作者への具体的な動きが出ていています。
■当時のゲームセンター
タツヤたちも高校生になって、話の本題に入ってくるのですかね。
ゲームセンターでの乱闘の話が最初に来ています。
確かにこの時期はこんなことあったかも。灰皿が対戦台の向こうから飛んできた、とかいう話を聞きました。
今のように情報が豊富じゃないですからね。目の前にいるうまい人はおそらく世界一だろう、というようなことを世にたくさんあるゲームセンターでみんなが思っていた時代です。
大きな大会とかもありましたが、そこで優勝とかするとみんなその人目当てに集まってきます。
たまたまその人に勝つと、おれは全国一に勝った!みたいなことで盛り上がるわけですね。
eSportsよりではなく、この時代はまだ面白さ重視だったのでキャラの相性とかで強い人に勝つのも可能だったのではと思います。
■ゲーム制作について
高校生になってユウキがパソコン買ってもらっていますね。
これが大きいんですよ。周りのプログラマーの人って子供のころにPC買ってもらえていた人が多いです。
買ってもらえた、もらえてないが大きな分岐点になることがありますからユウキは運がいいですね。
このころのゲーム開発できるようなPCは20万くらいしますから。
ワタルが3Dグラフィックを作って、とありますがこれが一番ネックになってきますかね。
今みたいに無料で3D素材を作るのは簡単じゃないはず。ソフトも激高でしたから。六角大王やメタセコイヤで頑張ってたのですかね。
3Dグラフィック作るのは本当に時間がかかるので、自分の家にPCがないとつらかったかと思います。
あとプログラムも大変ですね。話に出てくるくらいのゲームを作るのであればプログラマー3人は欲しいかな。
インゲーム一人、その他一人、下回りに一人、欲しいですね。あと一人だと詰まった時に聞けないんですよね。そのあたりがつらいかと。
タツヤが企画、ユウキがディレクションかな。ユウキはデザイナーっぽいので3Dのアニメーションとかもやっていたかもですね。
2年の春から初めて3年になって完成。さらっと書いていますが大変なんですよ。
ある程度動くところまでは割と早く作れるのですが、人に見せるところまで作りこもうと思うと本当に時間がかかります。
その間にテンションを落とさずやり続けられるのは、みんな開発者に向いていると言えるかと思います。
■コンテストでの受賞について
私は公募のコンテストに応募したことがないのですが、高校生でこれくらいできていたら受賞するでしょうね。
ゲームの専門学校の作品制作でもこのあたりまでできていないのがほとんどです。
ゲームの専門学校の作品制作はプログラムだけ、デザインだけ、で見るとそこそこのものがあるのですが、それがクロスされていません。
本当に大変なのはそのクロスさせるところなんですよ。だから本当にゲーム開発者としての素養があるかどうかはチーム制作しないと分からないわけです。
そう考えるとタツヤたちはやっぱり、素養があるわけですね。
■専門学校について
彼らのような能力であれば確かに専門学校がいいかもですね。
私だったらみんなで文系の大学に行ってチーム開発を進めますけどね。
専門学校はタツヤたちがARIESを作成するために培った能力を付けに行く場所。
基礎的なところで時間をとられることも多いので、時間を自由にできる大学の方がいいような気もします。
起業の話も出ていますが、ゲーム開発能力と起業の能力は別だと思います。
万が一同じような境遇にある人がいたとしても、ゲームでの社会人経験なしの企業はお勧めしません。
社長をやってくれるような人がいれば別なのですが、その人が自分たちにとって都合がいいか悪いかは判断できないでしょう。
1回は雇われる側で会社を経験しておいた方がいいかと思います。
起業するとゲームを作る、作らないではなく会社の規則や、経理系のところで行き詰ります。
すでに社会人を経験していたら、元いた会社の仕組みから差分を作ればいいだけですので全然楽ですよ。
個人的にはプロデューサーを経験して、費用計算のやり方を理解できたところまで待つのがいいと思いますけどね。
■もう一度ゲームセンター
でカツアゲしていた人を成敗していたところで穴井さんに殴られるわけですか。
せっかく受賞歴があっても、まちなかで喧嘩しているようではどこもとりませんからね。
そのあたり説教されるのかな?穴井さんも会社員が暴力振るっちゃだめですけどね(笑)
■お知らせが出ましたね
さあ感想を上げようとtwitterを見ていたら下記のようなお知らせが上がってきました。
【拡散&ご協力のお願い】
— 松山洋@チェイサーゲーム (@PIROSHI_CC2) November 30, 2019
なんともみっともない話を赤裸々に告白させていただきます。ご一読の上何卒ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。
『みっともなくてもいいので漫画「チェイサーゲーム」打ち切りの可能性の話をします』|松山 洋 サイバーコネクトツー https://t.co/N1JnLs3iT8
個人的に紙媒体の売り上げで連載の可否を問うのはナンセンスだと思っています。
竹書房は電子書籍側に寄せてよい効果を出しているようです。
竹書房の電子書籍印税は50%です!
ただし定価600円の電子書籍商品があったとして、そのまま300円が作者に入ってくる、というわけではない。電子書籍はセールやポイントによる割引が多い。竹書房も毎年、8/1から8/3まで竹書房の日と称して50%オフセールを行っているが、電子書籍サイトによる独自のセールも多い。 ...
これだけコンテンツがあふれている世の中ではweb公開した漫画が紙でも売れるのはなかなか難しいでしょう。
それでもユーザーアクセスなども含めて価値を考えるべきです。
ちなみに当ゲームプロマネのブログで一番ユーザーアクセスがあるのはチェイサーゲームの感想の時です!
webでの広がりということを考えると、優秀なコンテンツだという証拠だと思います。
あとゲーム開発者としてこういった話はありがたいんですよ。昔は実録に近いゲーム開発者のマンガって色々あったのですが最近は減っています。
とかくすぐに炎上する今の状況で開発者としての本音を伝えるということはリスクが大きい!それでも伝えてくれているのは業界人として非常にありがたく思っています。
私も頑張って面白さを伝えられればと思います!